2021年10月22日
淡島ホテルグループの責任を追及する債権者の会
淡島ホテルの建物共有持分を有する皆様宛に、令和3年10月13日付で、株式会社AWH(旧「株式会社淡島ホテル」)破産管財人弁護士より、「淡島ホテル建物の共有持分を取得されたみなさまへ」と題するお手紙が送付されました。
私たち淡島ホテルグループの責任を追及する債権者の会(以下「当会」といいます)に対して、この手紙と否認請求に対してどう対応したらよいか、というお問い合わせが相次いでいます。
そこで、会は、共有持分権を有する皆様に、皆様のご判断の一助にしていたきたく会としての見解を下記の通りご説明します。
記
1 当会の立場と破産手続・破産管財人の立場
当会は、旧淡島ホテルグループのオーナーであった長田浩行氏、現在グループを支配しているオーロラグループの乱脈、不正な経営により被害を受けた債権者らで構成され、相互の情報を共有し、被害の拡大の防止、ホテルの正常化、債権者の債権の確保を目的として結成した団体です。
全債権者の立場で破産業務を遂行する破産者株式会社AWHの破産管財人とは、立場の違いはありますが、被害者の救済を進めホテル事業の早期正常化を目指す点についてはその目的を共通する面もあります。
そのような立場から、これまでも会は、裁判所・破産管財人が進める破産業務に最大限の協力を行ってきました。
2 オーロラグループによる前代未聞の被害者・債権者への裏切り行為
旧オーナーである長田浩行氏の乱脈経営の責任は重大なものである上、同氏から経営権を引き継いだとして、淡島ホテルグループの資産・営業権・ブランドを最大限に利用して、あたかもオーロラグループに再投資などの形で投資をすれば、優先的な弁済を受けられるかのような甘言を弄し、債権者に更なる経済的被害を拡大し、また新たな被害者を作り続けているのがオーロラグループです。
代物弁済契約や共有持分権売買により皆様が取得した淡島ホテル建物の共有持分権も、先順位の抵当権付きの無価値な共有持分権であり、破産手続の進行を妨害するために行われた取引に他なりません。しかも、売買代金は、オーロラグループが受領しており、二重三重に皆様の財産を侵害しています。
会は、皆様とも協力しながら、被害の回復とホテル事業の早期の正常化を願っています。
3 早期の被害救済と関係者の責任追及が重要
その点で、ホテル建物を含めた株式会社AWHの権利を、新たな健全なホテル事業者が破産管財人から引継いでいくためには、淡島ホテル建物の権利関係をきれいにし、「売り物」として整備することが必要不可欠で、その一方法として破産管財人は、否認請求を皆様に対して行ったものと理解しています。
否認請求に応じない場合は、訴訟等の手続が必要となり、膨大な時間と労力がかかることになります。また、現在、淡島ホテル建物は競売手続き中でありその手続きが進行すると、皆様の共有持分権に申立人である先順位の抵当権が優先するため、共有持分は強制的に抹消されてしまいますし、配当も期待できません。
4 小異を捨てて大同団結を
未曽有の被害を出した淡島ホテルグループの経済被害事件の解決、長田浩行氏やオーロラグループなどの責任追及には、被害関係者の皆様の小異を捨てた大同団結が、どうしても必要です。
このような観点から、会は、否認請求を受けた共有持分権者の皆様に、手続への協力を推奨するものです。
以上
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